新幹線の安い区間8選

今回は新幹線が安くて普通列車を使うべきではない区間について紹介していきたいと思います。

新幹線の特定区間とは?謎のワードにも迫ります。

青春18きっぷのワープにも使える場合があるのでぜひ利用してみてください。

「新幹線の方が安くて速い、普通列車の方が高くて遅い区間」2選

動画の方を見たい方は一番上のYoutubeでご視聴ください。(また、内容は一部変更しています。)

新幹線の料金より普通列車より高い区間があるのかと疑問に思っている方も多いかと思います。

常識的に考えて、「普通列車の方が新幹線より安い」というのが普通なのですが、非常識な区間が存在することをご存じでしょうか?

今回はそんな2区間について紹介していきたいと思います。

東北新幹線盛岡~新青森間 しかも「はやぶさ」利用可能

東北新幹線はやぶさ

まず最初に紹介するのは東北新幹線の盛岡~新青森間です。ちなみに一番早いはやぶさ号を利用したとしても安いです。

この区間は178.4kmありますが、普通列車の方が高く新幹線の方が安い区間です。

料金は新幹線が指定席料金で5720円。普通列車が5780円です。

この区間は新幹線開業に伴い、JRから並行在来線として分離され、第三セクターとなって大きく運賃が跳ね上がった区間です。

この区間は新幹線の方が安いので、旧東北本線を楽しみたい人以外は新幹線を使うべきでしょう。

北陸新幹線飯山~上越妙高 「はくたか」利用可能

北陸新幹線はくたかイメージ

次は北陸新幹線の飯山から上越妙高間です。

この区間も新幹線の方が安くて速く移動できる区間となります。

新幹線が1390円、普通列車が1610円となっています。

こちらも新幹線開業で並行在来線として第三セクターに分離された区間となっていますが、飯山~豊野がJR飯山線、豊野~妙高高原がしなの鉄道北しなの線、妙高高原から上越妙高がえちごトキめき鉄道妙高はねうまラインとなっています。

また、営業距離も在来線だと73.0km、一方新幹線は29.6kmとなっていることから新幹線の方が距離が短いため新幹線の方が安くなっているという全国でも珍しい区間となっています。

この区間が通しの運賃ではなく、3社の初乗りで運賃が区切られていることで距離にしては高額な運賃が設定されます。

新幹線の方がコスパがいい 新幹線を使うと安い区間6選

今度は、新幹線の方が若干高いものの、時間を買うという意味でコスパがいい区間を6選紹介します。

山陽新幹線 岡山~広島間

山陽新幹線イメージ

山陽新幹線の岡山~広島間は新幹線を使うと時間が大幅に短縮されます。

この区間ですが、普通列車の山陽本線では多くの区間が山越えとなっており、有名な交通の難所としては「瀬野八(セノハチ)」があります。鉄道ファンにとっては歴史のある区間ですが、帰りは新幹線を使いたいという人もいるのではないでしょうか?

このような峠や難所を含む山越え区間があるため、新幹線ではのぞみ・みずほ・さくらで最速40分程度で運転するのに対して、普通列車だと約3時間かかります。途中の糸崎などで連結の切り離しなどがある列車はもう少し時間がかかる列車があります。

さらに新幹線自由席特急券についても途中の三原駅で分割して買うことで、少し安くなります。

例えば福山広島間は特急券分割で650円安くなります。

東海道新幹線 東京・品川~熱海・三島間

踊り子号 熱海駅で撮影

東海道新幹線で熱海や伊豆へ旅行したいと思っている方はこの裏技を使うといいでしょう。

この区間には特急踊り子号が走っていますが、+200円ほどで東海道新幹線を利用することができ、所要時間を短縮することが可能です。

鉄道ファンの方はご存じだと思いますが、特急踊り子に使用されているE257系はかつて中央線や房総特急で使われた「中古車」です。

それを窓際のみコンセントを設置した改造などを施しただけの車両で、一部鉄道ファンからは雑な改造と批判も出ているくらいの車両です。

それよりも快適で設備も中途半端ではない、東海道新幹線の利用をおすすめします。

特急踊り子で熱海旅行なら絶対品川から乗った方がお得

また、特急踊り子で熱海旅行なら品川で降りるとかなり安くなります。もちろん、設備は同じです。

これは特急料金が100kmをギリギリ品川だと超えないためで、東京まで乗車してしまうと超えてしまいます。

そのため、品川発着にした方が特急料金を節約できます。

これは鉄道ファン以外の方はほとんど知らないので、一般の方も利用してみるといいかもしれません。

JR東日本のチケットレス特急券やトクだ値では残席があれば割引される場合がありますので、ぜひ割引切符も使ってみましょう。

東海道新幹線 豊橋~名古屋市内区間

名古屋方面の普通列車イメージ

この区間は東海道新幹線、東海道線、名鉄線が並行して走る区間となっています。

通常はあまり安くならないと思われる区間ですが、名鉄に対抗するため安いきっぷが発売されています。

その名も「JR名古屋⇔豊橋カルテットきっぷ」です。

これを利用すると、4枚つづりですが、片道1340円から890円となるきっぷです。

また、東海道新幹線への変更券も発売されており、平日520円、土休日400円で乗車可能です。これは駅においてある指定席券売機で購入が可能です。

そのため、JRの定価よりも安く東海道新幹線に乗車できてしまいます。

カルテットきっぷの有効期限に要注意 それを回避する裏技もあり

この手法で注意しなければならない点は、カルテットきっぷの有効期限が1カ月ということと、新幹線変更券は当日のみ有効となっている点です。

ただしカルテットきっぷの有効期限という問題については、ある程度回避することが可能です。

それは「金券ショップでカルテットきっぷばら売りを買う」ということです。

金券ショップではカルテットきっぷのばら売りが1枚900円~1000円程度の相場で販売されており、駅周辺にある金券ショップの自動販売機などでばら売りが購入可能です。

名古屋駅や豊橋駅の周辺にある金券ショップを中心として、カルテットきっぷがバラ売りで購入可能な金券ショップはいくつもあります。是非利用してみてください。

北陸本線・富山地方鉄道 富山~黒部宇奈月温泉

富山地方鉄道新黒部駅・北陸新幹線黒部宇奈月温泉

黒部峡谷鉄道のトロッコ列車が有名ですが、黒部ダム方面に行くには北陸新幹線が便利で速いです。

実は普通列車だと富山地方鉄道を使うことになりますが、運賃が高く速度も遅いという特徴があります。

そのため、北陸新幹線を富山から黒部宇奈月温泉駅で下車。そこから富山地方鉄道新黒部駅に徒歩で移動します。

新黒部駅から宇奈月温泉までは富山地方鉄道しか移動手段がないので、それを利用しましょう。

普通列車を利用する方法はほかにもありますが、個人的にはお勧めしません。

ただし、北陸新幹線の本数が少ないので、乗り継ぎだけは気を付けて利用してください。

東海道新幹線 三島~静岡~浜松の相互間

東海道新幹線静岡駅

東海道新幹線の三島⇔静岡⇔浜松間は東海道新幹線の特急料金が安い区間となっています。

ただし、新幹線自由席特急券のみとなっているので注意が必要です。

一体なぜ、安いのでしょうか?

理由は新幹線の特定区間です。

新幹線の特定区間の特定特急券とは、一部例外を除いて、新幹線の隣接する駅同士の特急料金を安くする制度です。

三島から浜松までの停車駅を並べると、三島、新富士、静岡、掛川、浜松となっています。

そのため、通常であれば特定特急券では乗れないのではと考える人も多いのではないかと思います。

しかしながら、この区間では少々事情が異なるのでそれについて説明したいと思います。

三島~静岡~浜松の相互間が特定特急券が使える理由

なぜ、三島~静岡~浜松の相互間は特定特急券が使える区間となっているのでしょうか?

歴史をさかのぼるとその理由が分かります。

実は途中駅の新富士と掛川は国鉄民営化後の1988年に開業しています。

つまり最初は新富士と掛川駅は存在しなかったのです。

そのため、この2駅が存在しなかった時代の特定特急券が今も発売されているので距離の割には安くなっているということになります。

ちなみに三島~浜松間の新幹線自由席特急券は2530円ですが、静岡駅で分割して購入することで1980円となり、550円節約となります。

三島~静岡は990円。静岡~浜松までが990円です。

【平日限定330円】朝と夕方で静岡~三島を移動するのにコスパがいい快適な方法

ホームライナー浜松3号

新幹線の990円も高いという方もいるかもしれません。

そんな時は時間帯が平日の朝と夕方限定ですが、ホームライナーを利用することも選択肢に入れてみてもいいかもしれません。

朝はホームライナー沼津(沼津から熱海はそのまま普通列車として運転。)ホームライナー静岡が運転されており、乗車整理券330円で乗車可能です。

静岡から三島までホームライナー沼津2号に乗車すると三島駅まで52分。一方で新幹線はこだまで21分です。

人によっては30分しか違わないのなら、330円の方がいいという人もいると思うので、そこはお好みで変えてみてもいいかもしれません。

ちなみにホームライナー浜松3号は沼津~浜松まで330円追加で支払えば移動できます。そちらも合わせてご検討ください。

東海道新幹線 東京・品川~新横浜

東海道新幹線

新横浜へ行く方は新幹線を使った方が便利です。

追加料金は870円ですが、通常普通列車でICカードを使用すると遠回りの580円が適用されますが、新幹線の場合は距離が短いため、運賃が510円と少し安くなっています。

新幹線特急料金と乗車券を合わせると1380円で、17分で移動できてしまうため、お得です。

また、東京から新横浜まで普通列車で行く必要もありますが、横浜駅や東神奈川駅で乗り換えが必要になること、また遠回りとなって所要時間が40分程度かかってしまうのもデメリットです。

東急新横浜線が開業したが、依然として新幹線が優位

ところで2023年3月、都心から新横浜までダイレクトでアクセスが可能な、東急新横浜線が開業しました。

しかし東急新横浜線を東京から利用すると仮定した場合、だと都営三田線大手町駅まで移動しなくてはならないことや、JR線運賃や所要時間、また新横浜駅ホームの位置関係などという観点から、実は優位性があまりありません。

また東急新横浜線直通列車が意外と少ないこともあり、大手町駅が至近にある場所からの利用だったとしても、東京駅から新幹線を利用する方が利便性が高い場合が多いと感じます。

そのため東京・品川~新横浜間は、新幹線を利用した方が短時間で快適に便利に移動ができるのです。

新横浜駅はのぞみも含めて全列車が停車し、本数も日中は最低8本(最大16本、のぞみ号臨時列車運転本数により増減)程度はあり、全列車に自由席もあるので待たずに乗車することも可能です。

ラッシュ時の通勤電車としても選択肢に十分あり、実際それが理由なのか平日朝の時間帯は新横浜~東京間は自由席特急券であっても、新横浜~東京間では普通車指定席の空いている座席への着席が可能となっています。

まとめ

普通列車よりも在来線を使った方がいい区間8選について紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?

まとめると

・東北新幹線新青森~盛岡

・北陸新幹線 上越妙高~飯山

・山陽新幹線 岡山~広島間

・東海道新幹線東京・品川~熱海・三島間

・豊橋~名古屋・名古屋市内

・富山~宇奈月温泉間

・東海道新幹線三島~静岡~浜松相互間

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