今回は新四号国道(バイパス)について解説していきたいと思います。

この記事では新四号バイパスの概要について、渋滞・アウトバーンのほか、宇都宮線を減便に追い詰めたことについて紹介していきます。

新四号バイパスが作られた理由とは?

埼玉県越谷市から宇都宮市までの区間が新四号バイパスとして建設されていますが、なぜ「新」と冠する国道を作らざるを得なかったのでしょうか?

通常の道路拡幅ではだめだったのでしょうか?

新四号国道についての解説動画

時間がある方や、もっと詳しく知りたいという方はこちらの動画をご覧ください。

少し難しい内容になっているので、記事ではなるべく分かりやすく解説しています。

道路拡幅ではなく新道を作ることになった理由とは?

4号国道

時代は1965年ごろ、国道4号線(いわゆる旧4)は高度経済成長期に伴い、交通量が大きく増加することになりました。

このため、まず最初に道路拡幅が検討されました。

しかしながら、拡幅する区間が人口集中している区間を通るほか、元々国道4号線が日光街道として利用されすでに宿場町が形成されていました。

そのため、道路を拡幅しようにも住宅地がすでに形成されており、道路拡幅が多くの箇所で難しくなっていました。

また、現在もそうですが片側1車線しかないため、新四号バイパス開業以前は渋滞がかなり悲惨であったということが当時の資料に書かれたほどです。

高速道路(東北道)を活用できなかった理由

国道4号線がだめなら並行して高速道路を建設すればよかったのではないかと考える人も多いと思います。

しかしながら、東北道のルートは市街地を避けるように建設されており、小山や境古河、越谷など4号線の主要な都市を通過せず、栃木や岩槻などを通過するルートとなっていることから、新たに国道を建設せざるを得なかったものと思われます。

【100km/hで走っても捕まらない?】制限速度は何キロ?日本のアウトバーン?

そんな新四号バイパスですが、ネット民からはあだ名をつけられています。

「東の名阪国道」「日本のアウトバーン」「魔の国道」などと呼ばれています。

また、某テレビ局が「魔の国道」として新四号バイパスを紹介しましたが、その時はやはり走りに行く人が出るのを防止するためか「新四号バイパス」という名前は伏せて紹介されていた記憶があります。

そんな名前が付けられてしまった理由として「平均速度が速すぎる」ということです。

速度が出しやすい理由は?100km/hで走る車も

新四号国道の特に栃木県区間は交差点が少なく立体交差が多い区間となっています。

そのため、平均速度が高いことで有名で多くの車は80km/h以上で走行、速い車は時速100km/h以上で走行している車も珍しくありません。

それどころか、推定時速160km/h以上を出して走り去る車も存在しており、信号待ちで前に止まっていたのにも関わらず、3分後にははるか先まで走っており、視界から消える車もあります。

新四号がやばいといわれているのはこういうところではないでしょうか?

速度違反の台数が多すぎて警察も取り締まれないのが現状

単独で走るのは危険ですが、100km/hで流れていることもあり、以前白バイが追跡していたものの、ほかの車も同等の速度で走っていたことから取り締まりを諦める姿を見たことがあります。

「赤信号、みんなで渡れば怖くない」とはまさにこのことだと思いました。

夜には走り屋もいる日もあり、最低でも120km/hは出して団体で走っている姿も見たことがあります。

このため、制限速度があっても実態としてはないに等しく、日本のアウトバーンと呼ばれてしまう原因となっています。

これだけ速度が出しやすい区間となっているのには理由があり、立体交差で建設されていることと設計速度が80km/hと高規格になっていることが挙げられます。

事故ったら死亡する可能性がある道路 取り締まりにあったら一発免停

念のため、言っておくと、新四号国道の制限速度は60km/hです。警察が取り締まりが難しい状況ではありますが、捕まってしまうと一発免停となってしまうので注意が必要です。

また、死亡事故や大事故が発生しており、多くの場合で車が大破しています。

いろんな意味で「危険な国道」「やばい」といっても過言ではないのではないでしょうか?

特にブレーキが利きにくい雨の日や視界が悪い日は速度を落として運転した方がよさそうです。

新四号国道の渋滞は?

新四号国道の渋滞について気になっている人も多いかと思います。

新四号国道は地域の足として根付いているほか、高速道路を使えないトラックドライバーの足にもなっている道路です。

そのため、道路の交通量が多く渋滞も多く発生しています。

今回はそれについていくつか紹介していきます。

越谷市内 4号線との合流部分

旧4号線と合流する越谷市内の交差点を先頭に渋滞が多く発生しています。

特に夕方は渋滞が発生する傾向があります。

栃木県上三川付近

朝や夕方を中心に渋滞するのは栃木県の上三川付近の交差点が連続する区間です。

新四号国道は多くの区間で立体交差となっていますが、上三川付近は立体交差ではなく交差点が連続します。

そのため、いつも渋滞する箇所となっています。

片側三車線の道路ですが、多くの人はオーバーパスで2車線になるため、真ん中か一番右の車線を走ることが多いです。

しかしながら状況によっては一番左の車線が空いていることがあります。運転に自信がある人にはお勧めします。

ほかの区間でも一番左側が空いている時もあるので、余裕がある方はそういう走り方をしてもいいと思います。ただし、左折車には注意しましょう。

大型連休など 上三川付近で大渋滞

お盆や大型連休の際に大渋滞が起きるのは栃木県の上三川付近で上り線の大渋滞が起きることがあります。

夕方の時間から日光方面からの車を中心に渋滞する傾向にあり、車をよく見ると他県ナンバーが多い傾向にあります。

大型連休中は東北道で迂回した方がいいかもしれません。

JR宇都宮線を減便に追い詰めた?

この新四号国道ですが、栃木県内の小山から宇都宮はJR宇都宮線に並行して走っています。

これがJR宇都宮線から利用客を奪い、減便に追い詰めたのではないかといわれています。

事実として新四号国道開通後、小山から宇都宮の間の交通量は著しく増加しており、埼玉県内の交通量よりも増加が激しかったことから、一定数JR宇都宮線からの通勤する人を奪ったということも考えられます。

もちろん、JR宇都宮線は最高速度100km/hで運転していますので、速達性は確かにあるので宇都宮市街地への通勤は有利なものの、郊外への通勤は車が便利だったかもしれません。

それもあってか、JR宇都宮線は年々減便となっており、通勤やお出かけで車が多く使われるようになったのかもしれません。

まとめ

新四号国道についてのまとめです。

・新四号国道は道路拡幅ができない4号線の代わりに建設された

・100km/h以上で走っている車も多い

・あだ名は「東の名阪国道」「日本のアウトバーン」

・新四号国道で渋滞する区間がいくつかある

・死亡事故も発生しており、速度違反で捕まると一発免停となる危険な国道

・新四号国道はJR宇都宮線から乗客を奪った可能性がある

おすすめの記事