今回は札幌~網走間を結ぶ特急列車、特急オホーツク1号に乗車レポートをお届けします。特急オホーツクは遅いのか・割引・運行区間についても解説していきます。
特急オホーツク号に早速乗車 所要時間は?
特急オホーツク1号は札幌駅6時56分に発車する列車です。前日に富良野にいたことから旭川から今回は乗車します。個人的には札幌から旭川まで特急オホーツクで約1時間35分かかるので、旭川駅の方が朝早く起きるのがつらい人にとっては楽かもしれません。
ちなみに旭川~網走までは特急大雪という列車も走っていますので、網走に行く際にはそちらもご検討ください。(料金については同じです。)
使用車両はキハ183形1500番台4両です。
所要時間は札幌から網走まで5時間21分となっています。
特急オホーツク号の停車駅は?
特急オホーツク号の停車駅は、札幌・岩見沢・美唄・砂川・滝川・深川・旭川・上川・白滝・丸瀬布・遠軽・生田原・留辺蘂・北見・美幌・女満別・網走です。
※一部列車は上記の停車駅を通過することがあります。
特急オホーツクの時刻表は?
特急オホーツク1号は札幌駅6時56分に出発。網走駅には12時17分の到着です。
特急オホーツク2号は網走駅5時56分に出発。札幌駅には11時19分の到着です。
特急オホーツク3号は札幌駅17時30分に出発。網走駅には23時00分に到着です。
特急オホーツク4号は網走駅17時25分に出発。札幌駅には17時25分に到着です。
特急オホーツク号 料金は?
特急オホーツク号の料金は「運賃」「特急料金」に分けられます。「運賃」とは乗車した距離に対して払うもので、「特急料金」は特急列車の対価として支払う料金です。
主な区間の料金は次の通りです。(表に記載しているのは合計額です。)
区間 | 自由席 | 指定席 | グリーン車 |
札幌~網走 | 1万10円 | 1万540円 | 1万4200円 |
旭川~網走 | 8030円 | 8560円 | 1万2220円 |
札幌~北見 | 9130円 | 9660円 | 1万3320円 |
旭川~北見 | 6710円 | 7240円 | 9510円 |
割引は「インターネット予約」と「お得なきっぷ」の2種類があります。
特急オホーツク号の割引① 「インターネット予約」 えきねっと「トクだ値」
特急オホーツク号の割引切符は「インターネット予約」はえきねっとで行うことができ、「トクだ値」という商品が安いきっぷです。
割引率は30%または35%割引となっています。
【トクだ値30】区間 | 値段 |
網走~札幌 | 7360円 |
【トクだ値35】区間 | 値段 |
遠軽~札幌 | 5550円 |
北見~札幌 | 6270円 |
特急オホーツク号の割引② お得なきっぷ「JR北海道フリーパス」
お得なきっぷで通年発売の「北海道フリーパス」がおすすめです。ただし、繁忙期(ゴールデンウィーク、お盆、年末年始)は利用ができないので注意が必要です。
7日間JR北海道の路線が乗り放題で特急列車自由席にも乗車可能です。また、指定席(SLを除く)についても6回まで指定することが出来ます。
発売はえきねっと、JR北海道の指定席券売機・話せる券売機・みどりの窓口・主な旅行会社・全国のJRの主な駅です。
値段は2万7430円となるため、網走~札幌までの往復だけでは元が取れませんが、その他特急列車等に乗車し、目的地も別にある場合は利用したらお得になる可能性があります。
有効期限も7日間あるため、網走以外にどこか出かけたい方にもおすすめです。
特急オホーツク号は遅いのか?
「特急オホーツク号」は遅いという意見もありましたのでそこについても解説していきます。
結論、特急オホーツク号は高速バスよりは速いが、自家用車の場合遅いことがあります。
比較をしてみましょう。札幌~網走間の高速バス「ドリーミントオホーツク号(北海道中央バス運行)」は6時間10分かかり、特急オホーツク号の方は5時間21分のため速いです。
しかしながら、札幌~網走まで高速道路を使った自家用車の場合4時間30分程度と、1時間ほど早く着きます。
ただ、北海道特有の事情もあり、自家用車で走行する場合「動物と接触事故」を起こす可能性があります。そのリスクを考えると列車の方が安全という見方もできるのではないでしょうか?特に日没後は「エゾシカ」等と衝突する危険もあります。
もう一つ理由があるとすれば、特急オホーツク号の車両は古い、路線のカーブが多く減速する箇所が多い等が鉄道ファン目線だとそういった理由があるかもしれません。
しかしながら、他の交通機関と比較すると「決して遅くはない」というのが結論ではないでしょうか?
【おすすめ】特急オホーツク号の指定席・自由席を取るなら3号車 あたり席・グレードアップ座席
特急オホーツク号の3号車の座席がおすすめです。駅員さんに聞いても分からなかったのですが、実は3号車だけ座席がちょっといい座席になっていました。
料金は変わらないので個人的には3号車の座席をお勧めしたいです。また、3号車は1番から9番までA~Dは指定席、それ以外は自由席となっています。自由席を利用する場合にもおすすめです。
特急オホーツク号の1号車の座席は古い 一応指定席なのに・・・
ちなみに1号車の指定席はこんな感じです。普通の座席ですが、3号車の座席を見ると少し古い感じがします。
一番前のみ前面展望を楽しめるのでおすすめですが、それ以外の座席に乗る場合は3号車を選んでもいいかもしれません。
前面展望は17ABで楽しむことが出来ますが、知っている人は知っているので埋まっていることが多いです。
特急オホーツク号のグリーン車
オホーツク号のグリーン車はこんな感じです。座席配列は1+2の構造で、ハイデッカー車となっています。
しかしながら、この日は利用している人がいませんでした。
特急オホーツク号の見所
特急オホーツク号は旭川を出るとしばらく直線が多い区間に入り、のどかな北海道の大地を走行していきます。
交通の難所 石北峠越え
上川を出るといよいよ交通の難所「石北峠」へ入っていきます。奥には大雪山系の山が立ちはだかっているのが分かると思います。徐々にここからエンジンの音が苦しくなり、ゆっくりと峠を越えていきます。
沿線には廃駅や信号場なども見られる
かつて石北峠の区間が栄えていた時を思い出させる、かつて使用されていた線路や廃駅となり信号場に転用されたものも沿線では見ることが出来ます。
丸瀬布駅で特急大雪2号とのすれ違い
途中の丸瀬布駅では特急大雪2号との行き違いを行います。丸瀬布を出ると次は遠軽です。
遠軽で進行方向が逆方向に
遠軽駅に到着です。遠軽駅から先にかつては名寄本線が伸びていましたが、現在は廃止されています。
この名残から遠軽駅では方向転換の必要があり、オホーツク号も進行方向が変わります。
車掌さんが方向転換のため、座席の向きを変えていたのが印象的でした。
その先には湧別線に合流する路線でもありました。(湧別線については後で観光おすすめスポットで紹介します。)
終点網走に到着
札幌を出発して5時間21分。終点の網走駅に到着です。札幌からここまで374.5kmの道のりでした。車掌さんからも「ご乗車お疲れ様でした」と労いの言葉が聞かれました。
網走付近のおすすめ観光スポット一覧
網走駅に到着した後、駅前でレンタカーを借りて網走市内を観光しました。ぜひ行った際には観光の参考にしてみてください。
定番の網走観光スポット 「網走監獄」
アニメ「ゴールデンカムイ」にも出てくる網走監獄。
網走駅から車で5分ほどのところにある網走監獄へ行ってきました。(徒歩だと20分以上かかるみたい。)
網走監獄は旧網走刑務所の建築物等が展示されており、網走監獄がどんな刑務所だったのか、囚人たちはどんな過酷な運命をたどったのか?囚人たちが残した功績等を理解することが出来ます。
特急オホーツク号に乗ってきた道中の石北峠を超えるための「北見道路」は網走監獄などから駆り出されていました。囚人たちは酷使され多くの犠牲が出ました。オホーツクに乗りながらの道中はそういった歴史があったことを思い出してみると旅が楽しくなるかもしれません。
※北見道路は札幌~北見~網走までを結ぶ中央横断道路の一部です。
入館料は大人1100円、大学・高校生は770円、小中学生は550円です。
廃線跡を見れる 卯原内交通公園
こちらは車で移動していた時にSLを発見したので急遽立ち寄った「卯原内(うばらない)交通公園」へやってみました。当時の踏切・線路・SL客車が残されています。
卯原内交通公園はかつては卯原内駅で、当時の姿を思い出させてくれます。
ここに線路があるのはかつて「湧網線」という路線があり、網走から中湧別駅までを結んでいた路線で、網走~佐呂間~中湧別というルートで走っていました。
湧網線は1935年10月10日に開業、1987年3月20日に廃線となっています。現在は廃線跡がサイクリングロードとして転用されていて、踏切横の道路の様なものがサイクリングロードです。
入場料は無料で駐車場もあるため気軽に立ち寄ることが出来ます。資料館も併設されています。
※資料館は新型コロナウイルス感染拡大状況により閉館となっている場合があります。
【絶景】日本最大の汽水湖 サロマ湖・網走国定公園・ワッカ原生花園
美しい景色が見れるサロマ湖へやってきました。サロマ湖周辺は網走国定公園となっており、ワッカ原生花園も存在し、植物が好きな方はぜひ行っておきたいところ。
サロマ湖は元々サロマ湾となっていましたが、堆積物によって湖となりました。
景色も絶景なので、一度は行ってみたいところ。ワッカ原生花園から龍宮街道まではレンタルサイクルでサイクリングをすることがおすすめです。
※新型コロナウイルス感染拡大の状況によってはレンタサイクルが無い場合もあります。
網走方面と遠軽方面の分岐点 旧中湧別駅
鉄道ファンなら一度は行ってみたいところ「旧中湧別駅」に到着です。特急オホーツク号で方向転換を行った遠軽駅からここまで「湧別線(のちに名寄本線に編入)」が伸びており、先ほどの「湧網線」との合流地点でもありました。
路線は1916年から存在し、1989年5月1日に廃線となっています。
実は中湧別駅は網走よりも遠軽の方が近く、およそ16kmほどしか離れていません。
かつて鉄道があったことを思い出してみるのもいいかもしれませんね。
まとめ
特急オホーツク号のまとめです。
- 特急オホーツク号は決して遅くはない
- 所要時間はだいたい3時間弱くらい
- 座席は3号車がおすすめ