河口湖と山中湖に挟まれた、山梨県の富士吉田市に位置する温泉旅館「鐘山苑」。都内(新宿)から車で一時間半ほどの距離でアクセスも良く、富士山が日本一綺麗見える旅館としても有名です。
そんな名旅館の魅力に、今回は迫ってみました！
鐘山苑に泊まった際の感想
今回は筆者の友人も伴い複数人で貴賓室と呼ばれるワンフロア貸し切りの最高グレードの部屋に一泊したのですが、客室、料理、温泉、接客、その他館内設備等々、どれをとっても最高品質のものであり、時を忘れるとはまさにこのことでした。
特に温泉は最上階の露天風呂、各客室の内風呂、一階の大浴場と三つも用意されており、それぞれ違った良さがあり、こんなにお風呂が楽しい旅館は初めてでした。以下、いくつか項目ごとにご紹介します！
貴賓室全体の様子
まずもって、とにかく広い！10階をまるごと使用しているだけあり、15畳の主室に8畳和室が1室、さらにダイニングや和室ツインルーム・洋室ツインルーム・専用露天風呂まであります。三世代で宿泊してもまだ余裕がある、贅沢な作りとなっていました。
到着直後はお茶と一緒に贅をつくしたウェルカムフルーツを主室で頂き、旅の疲れを癒すという気遣いから始まります。この時点で昇天する喜びにも関わらず、お土産用の焼き菓子まで到着時から用意されているのだから驚きを隠せません。ルームウェアとなる浴衣や羽織は貴賓室宿泊客専用の上品な抹茶色となっており、ステータスを感じさせるものとなっていることもポイントです。
富士山が見える絶景露天風呂
鐘山苑、特に貴賓室に泊まったからには堪能せねばならないのが客室付き露天風呂です。見出しにも使用している通り、雄大な富士山が威風堂々と鎮座する圧巻の景色であり、感無量とはまさにこのことです。浴槽は四人で浸かっても広々とした作りであり、木の爽快な香りが常に鼻孔をくすぐります。冬の張りつめた空気と暖かい湯のコントラスト、美しい富士という最高のロケーションに、日本人に生まれたことへの感謝が止まりません。
だが、感動するのはここだけではありません。前述したように、風呂は入浴専用の最上階の露天風呂と一階の大浴場もあり、宿泊客であればもれなく利用できます。特に前者は、貴賓室の露天風呂と匹敵するロケーションとなっており、気分を更に上げてくれること間違いなしです！残念ながら、最上階の露天風呂は撮影禁止のため、読者の皆様にはぜひ実際に泊まって、喜びを共有して頂きたいです。
もう他の旅館には泊まれない⁈ ワクワクのフルコースと化した食事！
貴賓室での食事を更に格式高いものにしているのが、出張シェフの存在です。貴賓室には出張シェフの方がその場で調理できるキッチンが整備されており、一流の料理人が腕を振るう様を間近で見ることができます。今回もシェフの方々が筆者達のために駆けつけてくださり、ショーといって差し支えない様を目に焼き付けることが出来ました。
味ももちろん絶品であり、今回のメインは松坂牛のトマトすき焼きでした。程よい酸味のトマトソースが染み込んだ肉が口の中でとろけ、その前の刺し盛りでは伊勢海老の刺身を堪能することができました。天ぷらに至っては富士山の形の器が遊び心を演出しており、何から何まで楽しませようという心遣いを感じます。
もちろん翌朝の朝食も最高のものであり、彩鮮やかな景色を前に、朝を最高の気分で始めることができました。
選ばれし者の戯れ、クラブラウンジ
鐘山苑の素晴らしさは客室や風呂だけではありません。その一つが、一部の宿泊客のみが使用できるクラブラウンジです。地元産のぶどうや桃を使用したジュースやパティシエ特製のスイーツを美しい庭園を眺めがら楽しむことができ、至福の空間です。
ソファーやチェアも安らぎの極みとも言える作りであり、優雅なひと時を演出することに欠かせない存在感を発揮しています。
全ての煩悩から解き放たれる、和の空間としての庭園
鐘山苑には庭園も存在します。小川を挟んだ広々とした庭園には美しい木々が生い茂っており、川のせせらぎや、葉が風にそよぐ様は心を落ち着かせ、優しい時間を作り出してくれます。見る人本来の自分へと立ち戻らせてくれる、そんな優しがこの庭園にはある、そう感じずにはいられませんでした。
冬は木に雪避け用の傘が設けられ、童話「傘地蔵」のような可愛らしい演出となっているところも見どころの一つです。
まとめ
「幸福」という言葉はこういった時間・空間を指すのだろうなということを感覚的に実感させられた最高の体験でした。美しい富士と、その景観を支えるきめ細やかなサービス、従業員の方々の気遣いには脱帽です。「おもてなし」という言葉は鐘山苑のためにあると言っても過言ではありません。
同時に、貴賓室は最高のサービスを支えるだけのお値段もする場所ではあります。しかし、その値段に相応しい価値があることを自信を持ってお伝えしたいです。
これを目にしている、都会の喧騒や日常に疲れたそこのあなた。あなたの身も心も別次元の幸福へと誘う非日常が、ここにはあります。
