2023年ダイヤ改正で変貌する特急草津。ダイヤ改正後は特急草津・四万として運転を行います。
今回は特急草津が変貌するに当たって懸念される点を2点紹介していきたいと思います。
ダイヤ改正で特急草津が草津・四万に変更へ
ダイヤ改正で特急草津という名称が廃止となり、ダイヤ改正後は特急草津・四万へと変更となります。
名称変更の理由については明確な理由の発表はないが、JR吾妻線の中之条駅から北側の山奥に行くと四万温泉という温泉地があります。こちらの認知を上げたいというのもあるのかもしれません。
ちなみに四万温泉に行くには中之条駅からバスまたはレンタカーを借りていく必要があり、約18㎞の道のりをバスを利用するとなんと約40分かかるため、草津温泉に比べるとアクセスが悪く、バスの運賃も950円と割高な設定となっています。
ちなみに四万温泉の「積善館」はジブリ映画「千と千尋の神隠し」のモデルにされたと噂される旅館もあり、一度行ってみてもいいのではないでしょうか?
「草津・四万」とは何と読めばいいの?
そんな特急「草津・四万」ですが、何と読めばいいか分からないと思っている方も多いと思います。
読み方は「くさつ・しま」と読みます。四国に「しまんと川」というのがありますが、それとは読み方が違うので注意が必要です。
特急草津・四万は7両から5両へ減車へ 乗り切れないなどの弊害は?
特急草津・四万はダイヤ改正からJR東日本で一番古い特急列車だった651系から中央線特急をリニューアルしたE257系に置き換えられます。
今回の特急列車の使用車両変更に伴って、もともと7両編成で運転されていた列車が5両編成へ減車される形となっています。
今回の減車に当たっての弊害はないのでしょうか?
繁忙期には満席になり乗り切れない可能性は十分あり
現在、651系で運転されている7両編成では指定席が4両、グリーン車が1両、自由席が2両です。しかし、これが全車両普通車で5両編成に減らされる形になります。
5両編成に減らされることによって座席数が減少することになるほか、特急草津に乗りたくても満席表示になっているのであれば、一般の人は座席未指定券は知らない人が多いでしょうし、日程変更や交通機関の変更を検討することになり、機会損失がないわけではなく、車両老朽化に伴う置き換えとはいえ、愚策という見方もできるのではないでしょうか?
繁忙期に実際に乗車したところ、指定席4両はすべて満席、グリーン車も窓際席が埋まっている状態、自由席は比較的空いている状態でした。(とはいえ、50%程度は乗っていた)
この状態であれば、特急草津は満席となってしまい、乗り切れない場合は考えられそうです。
そうなると需要の取りこぼしや高速バスなどの競合に乗客が移ってしまう可能性もありそうです。
グリーン車サービス終了で減収は確実か
今回の使用車両変更でグリーン車サービス終了となり、JR東日本にとっては痛手になりそうです。温泉に行くという特別感がある中で、一般客を中心にグリーン車で贅沢に行きたいという需要は一定数あるようです。
その証拠に繁忙期ではグリーン車は通路側を除いて午前中に発車する列車を中心に満席になる列車がかなり多くなっている印象があります。
通常指定席料金が上野から乗車した場合、普通車指定席が2290円ですが、グリーン車指定席は3860円となっており、1570円多く料金を取れることになります。
グリーン車の存在がなくなってしまうことはJR東日本にとっても、旅行客にとってもマイナスな要素になりそうです。
まとめ
特急草津のダイヤ改正で変更される点について紹介してきましたがまとめると
・特急草津は名称変更で、草津・四万に変更
・四万は中之条駅から18kmほど外れた場所にある四万温泉から命名
・特急草津・四万は7両編成から5両編成に減車
・座席数減少で満席になる可能性が繁忙期は増えるか
・満席により、座席未指定券の存在を知らない一般乗客は「乗れない」と判断し、高速バスなどの競合交通機関に乗客が流れる可能性も
・グリーン車サービス終了で、「贅沢をしたい」という旅行者のニーズを満たせない可能性も
今後、特急草津・四万の登場で乗れない乗客が増えたりするのか、繁忙期に連日満席にならないのかなども注目されます。
651系引退で、グリーン車サービス終了や発着駅変更などが行われます。
すでに651系も混雑してしまっているので、引退前に乗車したい人は早めに乗車した方がよさそうですね。