旅行や出張で快適に過ごしたいと考えている方の中にはグリーン車に乗りたいと考えている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は東海道新幹線や東北新幹線、北陸新幹線などのグリーン車を徹底的にガイドしていきます。
今回は普通車と比較して、グリーン車のメリットデメリットについて紹介していきます。
ぜひ、旅や出張を充実させるために最後までご覧ください。
新幹線グリーン車とは?
そもそも、新幹線のグリーン車とは何でしょうか?
新幹線のグリーン車は普通席と違い、座席や車内空間が快適な車両が多く、豪華さ・ゆったりさが特徴の座席です。
それゆえに、経営者の方や有名人や首相、天皇陛下などがよく使う車両となっています。
新幹線グリーン車と飛行機のファーストクラスとの違い
もしかすると、この文章を読んでいる方の中にはグリーン車とファーストクラスどちらがいいのか迷っている方もいるのではないでしょうか?
結論、新幹線のグリーン車と飛行機のファーストクラスは異なります。
確かに、座席が広い点については同じですが、ファーストクラスに付いている「出発前のラウンジ利用」「優先搭乗」「電動リクライニング」「車内での飲食の提供」「ドリンクサービス」などこれらのサービスは残念ながらグリーン車では提供がありません。(ドリンクサービスはかつて一部列車でありましたが廃止されています。)
ですので、飛行機をよく利用する方はファーストクラスと普通席との中間である「クラスJ」相当だと考えた方が分かりやすいかもしれません。
ファーストクラスに近い「グランクラス」というサービスもありますが、こちらは東海道新幹線には設置はされておらず、東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線、北海道新幹線でのサービス提供となるので注意が必要です。
グリーン車は何号車に設置されている?
グリーン車は何号車についているのか、各新幹線の号車をまとめてみました。
列車名 | グリーン車の号車 | 運行区間 |
N700系のぞみ、ひかり、こだま(16両編成) | 8,9,10号車 | 東京~博多 |
みずほ、さくら、こだま、ひかりN700系(8両編成) | 6号車 | 新大阪~鹿児島中央 |
ひかりレールスター700系 | なし | 新大阪~博多 |
かがやき・はくたか、つるぎE7、W7系 | 11号車 | 東京~金沢、金沢~富山 |
はやぶさ、やまびこ、なすの(E5系) | 9号車 | 東京~新青森・新函館北斗 |
とき、たにがわ、あさま(E7系) | 11号車 | 東京~新潟、東京~長野 |
とき、たにがわ、なすの、やまびこ(E2系) | 9号車 | 東京~新潟、東京~盛岡 |
つばさ、なすの(E3系) | 11号車 | 東京~山形・新庄 |
こまち、やまびこ、なすの、はやぶさ(E6系) | 11号車 | 東京~秋田 |
グリーン車の料金
グリーン車は普通席の料金より割高に設定されています。グリーン料金は区間によって異なり(100km,200km,300km400km,500km,600km,700km,800km,801km以上)、目安として東京~名古屋が4190円、東京新大阪が5400円となっています。
グリーン車は普通席などと違い、指定席料金が設定されていないため、2023年3月までは繁忙期閑散期の料金変動はありません。
しかし、JR東海は2023年4月1日乗車分からJR東海、JR西日本、JR四国、JR九州の新幹線、特急列車を対象に「グリーン車を含める」割高な繁忙期料金に加え、最大400円追加となる最繁忙期料金の導入が予定されています。
そのため、2023年4月からはグリーン車料金も値上げになるということも覚えておきましょう。
また、閑散期については200円引きとなり割安となる予定です。
例えば、東京~新大阪間の運賃とグリーン車は通常期1万9590円ですが、最繁忙期には1万9990円となりますので注意が必要です。
また、「おとな」「こども」での違いはなく同じ料金が適用されるため注意が必要です。
グリーン車のメリット、デメリット
新幹線のグリーン車ですが、メリットとデメリットがありますので紹介していきます。
〇座席が広い、3列シートがない、気兼ねなくリクライニング
グリーン車としてのメリットとしては座席が広いということはまず最初に挙げられるでしょう。通常東海道新幹線の普通席は2+3となっており、3列シートが存在します。しかし、グリーン車にはそれがありません。
また、グリーン車ではリクライニングを全開にしても前後の間隔が空いているため、問題になりません。
〇グリーン車ならではの設備
グリーン車にしかない設備として、コンセント、足を乗せる台(フットレスト)、シートヒーターテーブルが大小1つずつ設置、読書灯があるという点です。
また、グリーン車の客室はオレンジ色となっていることはご存じでしょうか?
普通席は蛍光灯の白い色ですが、グリーン車についてはオレンジ色のライトが使用されています。
そのため、あなたの体のサーカディアンリズムに働き、リラックスした気分と眠気を誘うことでそう。実はグリーン車で寝れることは多くの利用客に知られています。疲れていて寝たい方にはお勧めです。
〇ブランケットの利用ができる
グリーン車を常連で使っている人や鉄道ファンにしか知られていない設備もあります。
それはブランケットの貸し出しです。
ブランケットの貸し出し自体あまり知られていないので、全ての座席にあるわけではありませんが、通常車両の前後にビニール袋に入ったブランケットを利用することが出来ます。
これにより、グリーン車でゆっくり休みたい時、空調が寒いと感じた時には使えるでしょう。
ちなみにアテンダントや車掌に尋ねることは不要です。
〇列車内の揺れや騒音が少ない
グリーン車は実は普通車と比べて揺れや騒音が少ないことはご存じでしょうか?
JR東海ではビジネス客が多く利用するため、グリーン車の快適性向上に多くの時間とお金を投資しています。
実際にJR東海はN700Sから騒音を少なくした台車を導入、またグリーン車のみに「フルアクティブサスペンション」を新たに導入しています。これにより、車体の揺れを大幅に抑制したほか、トンネルに入る際の衝撃も半減したと発表しています。
〇乗客の質がいいからトラブルも少ない
先ほどの騒音が少ないということをお話ししましたが、旅行や出張中に大きな問題となるのは乗客の騒音やトラブルです。
残念ながら、TwitterなどのSNSを見る限り、空間の狭さや客層の違いから、特に混雑時には車内トラブルが多発しているようです。
しかしながら、グリーン車では経営者や芸能人などある程度年収が高い人が乗車しているケースが多くトラブルが少なく、乗客の騒音もそれほど気になりません。
理由としては、グリーン車の利用客の多くは「守るもの」があるので、野蛮な行動は取る人がいないと考えることもできるでしょう。
例えば、会社経営者や芸能人の立場でグリーン車で大声を出したとします。するとどうでしょう。会社のイメージダウンや芸能人であればCMのキャンセルばかりか違約金を払うことになるでしょう。
残念ながら、普通車ではトラブルが発生しますが、グリーン車でトラブルが発生しないというのはある程度の地位に付いている人が多いということになります。
これについてはJR東海の関連会社が実施したマーケティング調査でグリーン車の利用客のうち、実に43.2%が世帯年収が1000万円を超えており、うち14.5%が年収2000万というデータからも明らかでしょう。
〇おしぼりがもらえる
東海道新幹線といえばやはり「ダンディーハウス」のおしぼりでしょう。これは東海道新幹線に乗車すれば必ずもらえるものです。
ぜひ、飲食の際や顔や手をふきたい時に利用したいものです。
×こどもが騒ぐ場合はマナーとしてNG
先ほども説明した通り、グリーン車というのは静粛で大人の空間であることにも注意しなくてはいけません。
法律上はグリーン車でこどもが騒いだとしても問題にはなりませんが、車内マナーとしてはNGです。
子連れの方はグリーン車ではなく「お子様連れ専用車両」の利用を
「子供連れはグリーン車を利用してはいけないの?」とそう思われた方もいるかもしれません。
子供連れがGWや年末年始に多く利用しますが、普通席やグリーン車どちらも「騒いでしまうと周りの目が気になる」「泣いたらどうしよう」という親御さんにとっては悩みが長年続いてきました。
ですが、この悩みも2022年の年末年始で終了です。JR東海は2022年12月23日~2023年1月9日までの実施されます。ただし、運転は今のところ上記期間だけなので注意が必要です。
グリーン車のきっぷの買い方利用方法
グリーン車を利用したい場合にはどうしたらいいでしょうか?
グリーン車は券売機やえきねっとなどのインターネットからの予約サービスやみどりの窓口で予約することが出来ます。
インターネットで予約した場合はきっぷの受け取りが必要になる場合があるので注意が必要です。
グリーン車を変更したい 電車が遅延して間に合わない時は?
グリーン車に変更したい時はどうしたらいいでしょうか?
場合によって対応がいくつか分かれるので場合分けをして解説します。
指定席からグリーン車への変更
指定席からグリーン車への変更は窓口かJR東日本の券売機で可能です。
但し、指定席からグリーン車へアップグレードする場合は差額の料金が必要になります。
グリーン車に乗る列車を変更したい
グリーン車に乗る列車が都合で変えなきゃいけない時はありませんか?
そんな時は窓口か券売機で変更しましょう。
ただし、通常きっぷの場合「乗車変更」は1回までとなっており、2回目以降はいったん払い戻しが必要になる場合があります。また、きっぷによっては変更不可の場合もあります。
インターネットで新幹線が予約できるスマートEXやEX予約は、通常きっぷであれば出発前なら無手数料で何度でも変更可能です。
乗り継ぎの列車やバスが遅延して間に合わない
乗り継ぎの列車やバスが遅延して間に合わないということもたまにはあるでしょう。
そういった場合の対処方法をお教えします。
まず、「JR各線による遅延の影響で乗り継ぎが出来なくなった場合」は多くの場合は後続のグリーン車が空いていればその列車に案内されることがあります。
ただし、同じ列車の遅延でも「私鉄・地下鉄など他社路線」の遅延は対象外です。(多くの場合は配慮をしてもらえるという話もありますが絶対ではありません。)
また、同様に高速バスや路線バスの遅延なども対象外です。
ただし、EX予約、スマートEXではスマートフォン上で変更が可能です。そのため、間に合わないと分かった時点できっぷの受け取り前でも別の列車に変更ができます。
グリーン車を割引で乗る方法
グリーン車を安く乗りたいと思っている方も多いと思います。
安く乗れる方法としては次の通りのものがあります。
利用するサービス | 区間、商品 |
スマートEX | 割引商品(通常予約画面に表示されます)、東海道新幹線、山陽新幹線が割引 |
EX予約(会員制) | 期間に関わらず一定金額(1回乗車あたり約1000円割引)、東海道新幹線、山陽新幹線、九州新幹線、割引商品(通常予約画面に表示されます) |
JWESTカード(会員制) | 東海道、山陽、九州、北陸新幹線が割引、グリーン車グランクラスも割引、割引商品あり |
えきねっと | 東北、上越、北陸新幹線などが割引、期間限定で50%オフの新幹線も発売される |
東海道新幹線ではグリーン車を無料で乗れる特典も 2000円で差額アップグレードも
東海道新幹線を条件付きでグリーン車に無料で乗れる方法があることをご存じでしょうか?
東海道新幹線ではグリーンプログラムというのがあり、法人会員などを除き、EX予約を使っていれば東京~新大阪を6往復すれば、1回無料でグリーン車に乗ることが出来ます。
また、グリーン車に安く乗れる割引もあり「グリーン早得ワイド」という割引商品であれば約2000円追加すればグリーン車への乗車が可能です。(スマートEX、EX予約限定)
JR東日本であれば、株主優待券でグリーン料金や特急券を安くする方法もありますので、そちらも用途に合わせて使ってみてはどうでしょうか?
まとめ
いかがだったでしょうか。この記事をご覧になって、新幹線グリーン車のメリットデメリットなども分かったのではないでしょうか?
皆さんの利用用途に応じてグリーン車を使うのか使わないのか決めて頂ければと思います。