今回は京成線・成田スカイアクセス線で運転されているアクセス特急の停車駅・運行区間・料金・乗り方等を解説しています。
京成線・成田スカイアクセス線「アクセス特急」とは?
京成線の「アクセス特急」とは京成電鉄・北総鉄道・成田スカイアクセス線(北総線経由)を走行する際に使用されている種別です。行先方向幕を見ると、「オレンジ色」で表示されているのが印象的です。
運行区間は主に羽田空港~(京急線)~泉岳寺~(都営浅草線)~押上~(京成押上線)青砥~(成田スカイアクセス線経由)~成田空港駅までを結ぶ列車です。
2010年7月17日に開業した成田スカイアクセス線開業と同時に運行を開始。主に羽田空港や成田空港を発着し、両空港への空港アクセス列車として運転されています。
また、都営浅草線・京急線内(泉岳寺から先)から「エアポート快特」「エアポート急行(平日青砥16時13分発、土休日20時9分発、22時09分発)」と名前を変えて運転されます。一部列車は都営浅草線・京急線に直通せず、京成上野行きになる列車も運転されています。
その他、京急線へ直通しない西馬込行き、羽田空港には行かない京急久里浜行き・三崎口行き(押上から先は快特として運転)の列車も運転されています。
使用車両は主に3100形・3000形7次車である3050形で運転されています。一部京急と直通運転しているため、京急の車両が使用される場合があります。
都営浅草線・京急線内のエアポート快特についてはこちらの記事をご覧ください。
アクセス特急の所要時間は?
青砥から羽田空港までの所要時間は約50分。
青砥から成田空港までの所要時間は約50分。
日暮里から成田空港までの所要時間は約1時間15分です。
アクセス特急の料金は?
アクセス特急は「特急」という名前がついていますが、特急料金は不要です。
乗車券・運賃は次の通りです。
- 青砥から羽田空港まで750円
- 青砥から成田空港駅までは1140円(2022年10月からは北総線値下げで1120円)
- 羽田空港から成田空港駅まで1520円。(2022年10月からは北総線値下げで1500円)
京成高砂駅で京成本線快速特急に連絡(接続)
途中の京成高砂駅では都営浅草線方面からやってきたアクセス特急成田空港行きと、京成本線に入る快速特急成田行きが接続を行っていました。
このように、京成高砂駅ではアクセス特急が走行しない京成本線の優等列車に接続されるようなダイヤが組まれていることが分かります。
時間帯によっては通勤特急などとも接続する時間帯があります。
東松戸でアクセス特急はスカイライナーに抜かれる
「アクセス特急」という名前で、羽田空港~成田空港までを走る料金不要の列車としては最も早い列車ですが、なんと東松戸駅で「特急スカイライナー」に抜かれます。特急が特急を追い抜くという光景はなかなか珍しいのではないでしょうか?(ただし、京成上野発はスカイライナーが先発するので追い越しはありません。)
実はこのような現象が起こってしまう理由の一つとして、「最高速度」の違いが挙げられます。
「アクセス特急」の最高速度は120km/hに対して、「スカイライナー」の最高速度は160km/hです。このため、追い越しをせざるを得ないという事情があるのかもしれません。(ただし、京成高砂から印旛日本医大までの最高速度は130km/hです。)
日暮里発の場合、スカイライナーは成田空港まで59分なのに対し、アクセス特急は1時間35分程度かかります。最高速度が違うだけで約35分も所要時間が違うのは驚きですよね。
ちなみに青砥からだと、京成本線からやってきたスカイライナーは38分、京成押上線からのアクセス特急に乗車した場合は1時間20分程度とその差は42分に広がります。
また、先行する普通列車を新鎌ヶ谷で、アクセス特急を東松戸で退避させ、邪魔になる列車を作らないことでスカイライナーが遅れずに定時運行しやすくなっているという側面もありそうです。
アクセス特急の停車駅 (2パターンに分かれる)
アクセス特急停車駅成田空港~押上
駅名 | 停車駅有〇、無ー | 備考 |
押上 | 〇 | 都営浅草線・京成線方面(エアポート快特、一部エアポート急行) |
京成曳舟 | ー | 東武線は乗り換え |
八広 | ー | |
四ツ木 | ー | |
京成立石 | ー | |
青砥 | 〇 | 京成本線上野方面は乗り換え、青砥止まりの列車もあり。 |
京成高砂 | 〇 | ここから先、京成本線と分岐。北総線に乗り入れ。京成金町線は乗り換え。 |
新柴又 | ー | |
矢切 | ー | |
北国分 | ー | |
秋山 | ー | |
東松戸 | 〇 | 東松戸駅で特急スカイライナーの追い越し待ち |
松飛台 | ー | |
大町 | ー | |
新鎌ヶ谷 | 〇 | 東武アーバンパークライン・新京成線は乗り換え |
西白井 | ー | |
白井 | ー | |
小室 | ー | |
千葉ニュータウン中央 | 〇 | |
印西牧の原 | ー | |
印旛日本医大 | 〇 | この先、京成スカイアクセス線に乗り入れ |
成田湯川 | 〇 | |
空港第2ビル | 〇 | |
成田空港 | 〇 | 成田湯川付近からJR総武快速・成田・成田空港線が並走 |
アクセス特急の停車駅は押上・青砥・京成高砂・東松戸・新鎌ヶ谷・千葉ニュータウン中央・印旛日本医大・成田湯川・空港第2ビル・成田空港駅です。
京成本線アクセス特急停車駅 青砥~京成上野方面
駅名 | 停車駅有〇、無ー | 備考 |
青砥 | 〇 | |
お花茶屋 | ー | |
堀切菖蒲園 | ー | |
京成関屋 | ー | 東武線は乗り換え(牛田駅徒歩連絡) |
千住大橋 | ー | |
町屋 | ー | 東京メトロ千代田線、都電荒川線は乗り換え |
新三河島 | ー | |
日暮里 | 〇 | JR常磐線快速・各駅停車、山手線は乗り換え。 |
京成上野 | 〇 | JR線・東京メトロ銀座線は乗り換え |
アクセス特急京成本線内の停車駅は青砥・日暮里・京成上野です。
エアポート快特芝山千代田行きはアクセス特急ではなく、通勤特急なので注意
エアポート快特の中で芝山鉄道芝山千代田行きの列車が運転されることがありますが、この列車は押上から先京成線に入ると「通勤特急」として運転される列車となっています。
そのため、「アクセス特急」の名称を使いません。また、運行経路が異なり、京成高砂から京成本線に入って運転されるため、成田空港には行かず北総線・成田スカイアクセス線にも直通しません。
まとめ
ここまでアクセス特急についてまとめると
- アクセス特急は京成・成田スカイアクセス線(北総線経由)で運行されている
- アクセス特急の系統には京成押上線・京成本線経由の2パターンが存在する
- 都営浅草線・京急線では「エアポート快特」として運転されることが多い
- 一部羽田空港へ行かない西馬込行き、京急久里浜行き、成田空港へ行かない青砥行きなどが運転されている
- 多くのアクセス特急は京成高砂駅で京成本線快速特急などと接続を行う
- 京成押上線からのアクセス特急は東松戸駅でスカイライナーに追い越される
- 京成上野発のアクセス特急は追い越しなし
- エアポート快特芝山千代田行きはアクセス特急ではなく、通勤特急となる。