近鉄特急「あをによし」は2022年4月に運行を開始したばかりの、まだ新しい観光特急です。
今回は近鉄特急「あをによし」の車両の様子や、予約方法、料金などの気になる情報をまとめてみました。
近鉄特急あをによしとは
近鉄特急「あをによし」は、大阪・京都・奈良の三都を結ぶ観光特急として2022年4月から運行を開始しました。
その名称の「あをによし」とは、奈良に掛かる枕詞から名付けられており、今なお往年の奈良の都を思い起こさせる言葉として使用されています。
車内外に三都の歴史や文化が感じられるデザインやモチーフが数多く盛り込まれていることも特徴で、乗車した瞬間から、ここから始まる古都・奈良への旅路が楽しくなるような趣あふれる空間が広がっています。
近鉄特急あをによしの車内の様子
その車両のデザインも高い評価を受ける特急あをによし。
ここでは車内の様子やデザインについて紹介します。
和の美しさを表現した車体
特急あをによしの車体は、紫色で彩られています。
紫色は天平時代では高貴な色とされていて、冠位十二階でも最上位に位置づけられるなど、奈良を語る上で欠かすことのできない色です。
また、内外装には正倉院宝物にも使われた、天平文様をイメージした柄や装飾をふんだんに使用していて、車両全体から奈良の歴史や文化、和の美しさが感じられる造形となっています。
前面を引き締めるエンブレム
車体の前面には、かつて天平の時代に幸せの象徴とされた「花喰い鳥」を象ったエンブレムが鎮座しています。
正倉院や数々の工芸品でも用いられる縁起物で、奈良への旅路を良いものにするような願いが込められています。
このエンブレムは、デザイナーとして東京オリンピック2020のメダルデザインを担当した川西純市さんが関わったことでも話題となりました。
座席はツイン席とサロン席の2種類
特急あをによしの座席は、2人用のツイン席と3~4名用のサロン席の2種類となっています。
ツイン席は完全に対面となっているA・B席と、斜めに窓の方を向いたC・D席に分かれています。
どちらも2名利用を想定しているため、1人利用の場合は2席分の予約を抑える必要があるので注意が必要です。
サロン席はパーティションで区切られたスペースに4人分の座席が用意されていて、半個室のような使い方ができるためグループでの利用に向いています。
オリジナルグッズを扱う販売カウンター
正倉院の校倉造をイメージして作られた販売カウンターでは、あをによし限定のスイーツや地ビール、オリジナルグッズのお土産などを購入することができます。
特にあをによしのイメージカラーである紫を彩ったバターサンドや、奈良にちなんだ大仏プリンなどが人気商品となっています。
発射直後は混雑するのでタイミングをずらして足を運ぶのがおすすめです。
近鉄特急あをによしの予約方法
特急あをによしは全席指定の列車のため、乗車には事前に予約しておくことが必要です。
ここでは特急あをによしの予約方法についてまとめました。
近鉄の駅窓口で予約方法
あをによしの特急券は、近鉄の主要駅で予約することが可能です。
窓口および自動券売機で予約・購入が可能ですが、駅によっては窓口のみ・自動券売機のみの場合があるので注意してください。
販売期間は乗車の1ヶ月前の10時30分からとなっています。
インターネットで予約
近鉄電車インターネット予約・発売サービスを利用しての購入もできます。
スマートフォンさえ持っていれば特急券がチケットレスで利用可能になることや、変更も3回まで無料で対応可能であるなどメリットも多いため、インターネットの利用に抵抗が無い方にはおすすめです。
会員登録なしでも利用できますが、会員登録を行えば10%のポイント還元があるのでさらにお得に利用が可能です。
販売期間は駅での購入と同じく、乗車の1ヶ月前の10時30分からとなります。
旅行会社で予約
あをによしの特急券は、主要な旅行代理店でも取り扱っています。
奈良での観光や宿泊がセットになったお得なツアーもありますので、あをによしの乗車だけでなく効率的に観光を楽しみたい方は検討してみてはいかがでしょうか。
販売期間は、旅行代理店やツアーの種類によっても異なりますのでホームページや店舗などで直接確認してみてください。
特急あをによしの停車駅と料金
特急あをによしに乗車するには、乗車券と特急券の他に特別車両料金が必要です。
ここでは、あをによしの停車駅と料金、お得な割引についてをまとめてみました。
停車駅と料金
特急あをによしは以下の駅に停車します。
大阪難波~大阪上本町~鶴橋~生駒~学園前~近鉄奈良~大和西大寺~近鉄丹波橋~京都
主要駅を結ぶ必要な運賃は以下のとおりです。
区間 | 乗車券 | 特急券 | 特別料金 | 合計金額 |
---|---|---|---|---|
大阪難波~近鉄奈良 | 570円 | 520円 | 210円 | 1,300円 |
大阪難波~京都 | 960円 | 790円 | 210円 | 1,960円 |
近鉄奈良~京都 | 640円 | 520円 | 210円 | 1,370円 |
特急あをによしの乗車に必要な特別車両料金は全区間で一律210円となっています。
また、2名以上での乗車が前提とされている特急あをによしですが、1名で乗車したい場合はご自身の料金に加えて子供料金(大人の半額)で特急券+特別車両料金を支払うことで2名分の座席を抑えることができ、1名での乗車が可能となります。
お得な割引はある?
特急あをによしでは、長距離区間の乗車時に特急料金が最大790円になる割引料金が設定されています。
特別な申込みや登録は不要で、窓口や券売機、インターネットでの購入など全ての購入方法に適用されます。
こちらは2022年4月の運行開始から設定された特別割引で、2023年1月時点で終了時期は未定となっていますので詳細は近鉄のホームページでご確認ください。
また、乗車券の部分については近鉄が販売している「週末フリーパス」などのお得なきっぷが利用可能です。
目的地や用途によって様々なきっぷが用意されていますので、ご自身の目的に合ったものを探してみてはいかがでしょうか。
まとめ
大阪・京都・奈良を結ぶ特急あをによしについて紹介しました。
内容をまとめると
- 「あをによし」は古都・奈良をイメージした車体と装飾が人気
- 全車指定席で予約や購入は駅の窓口・インターネット・旅行代理店から
- 料金は大阪難波から近鉄奈良まで1,300円、京都まで1,960円
- 2022年1月現在、特急料金に対して特別割引が適用中