今回はもうすぐラストランを迎えるキハ85系特急南紀に乗ってきました。キハ85は2023年6月30日をもって運転を終了し、特急南紀、ひだから姿を消すことになります。
また、2023年7月1日から運行されるHC85系置き換えで失われてしまうものについても紹介していきます。
もうすぐ引退のキハ85系特急南紀に乗車してきた
今回乗車したのは特急南紀3号紀伊勝浦行きです。
東京から向かう場合、特急南紀1号に乗るという選択肢もあったのですが、のぞみ3号に乗車しないと乗り継げないので、比較的時間に余裕のある特急南紀3号に乗車することにしました。
特急南紀3号は名古屋駅を10時1分に出発する列車で、途中桑名、四日市、鈴鹿、津、松坂、多気、三瀬谷、紀伊長島、尾鷲、熊野市、新宮、紀伊勝浦に停車します。
在来線特急としては比較的乗車時間が長く、全区間乗車すると約4時間かかるため、旅行が好きではない方にとっては苦行といえるかもしれません。
列車は最短で2両での運転となる日が多いですが、金曜と土休日には増結される傾向にあり、この日は3両編成での運転でした。
ただ、平日ということもあってか車内はガラガラで、重要な役割を担っている路線としては需要が少ないと感じました。
キハ85系の一番の見どころは前面展望
やはり特急南紀に使用されているキハ85系の一番の見どころといえば前面展望でしょう。
最近の特急車両では前面展望が廃止されるケースも多く、旅行をする際の楽しみが失われてしまっています。(観光特急などでは復活するケースもありますが、珍しい例でしょう。)
HC85系導入で失われる前面展望
特急南紀、ひだも例外ではなく、キハ85系からHC85系に置き換えが行われるとHC85系では前面展望が廃止となっているため、2023年7月以降は前面展望が楽しめなくなり、対向列車とのすれ違いや沿線の景色を撮影するタイミングを見計らうということなどが難しくなってしまう可能性があります。
特急南紀同士のすれ違いも
途中駅では特急南紀同士のすれ違いも見ることができます。
よく覚えていませんが、いわゆる一線スルー方式の駅で、特急南紀3号は新宮方面からやってきた特急南紀の通過待ちを行うようにダイヤが組まれており、ダイヤ上の停車駅以外でも運転停車があり、対向列車待ち合わせで2回ほど停車しました。
高速で対向列車が通過する様子は圧巻でした。
沿線では景色がいい区間も
名古屋から多気までの区間は比較的平地を走るため、それほど見どころがある区間はないです。あるとしても並行する近鉄線とのデットヒートがみられるということくらいでしょうか。
また、伊勢鉄道線内は高規格な線路を走行するため爆走する様子も体感することができます。
多気を過ぎるといよいよ山越えの区間に入り、カーブと勾配が連続する区間に入っていきます。
山越えの区間の区間を過ぎると新鹿駅で列車は運転停車するのですが、ここからの景色も見どころです。
列車の左側の車窓からは新鹿海水浴場を見ることができます。
これだけ美しいビーチが紀勢本線の沿線にあるとは意外でした。
残念なところは新鹿駅は停車せず運転停車のみなので、訪れるには車での移動が必須となりそうです。
新宮駅で下車
特急南紀は終点の紀伊勝浦まで行くのですが、予定の都合で新宮駅で下車しました。
奥には何やら変わった車両も止まっています。
約3時間40分の長旅でしたが、キハ85系らしい沿線の楽しみ方ができたと思います。