JR東日本は2022年3月のダイヤ改正で宇都宮線宇都宮~黒磯間でE231系・E233系の乗り入れを終了すると発表しました。またこれに伴い、普通列車グリーン車の営業も同区間で終了となり、今後は3両または6両編成のE131系による運転が行われます。

大きく変貌する宇都宮線 利用者減少も一因か

宇都宮線 E231・E233系がダイヤ改正で宇都宮~黒磯まで乗り入れが無くなる
宇都宮線 E231・E233系がダイヤ改正で宇都宮~黒磯まで乗り入れが無くなる

2021年3月のダイヤ改正までは早朝の上り列車と深夜の下り最終列車ではグリーン車の営業を行い、10両編成・5両編成での運転が行われてきました。

しかし、E131系投入により、これまで系統が完全に分離していなかった黒磯⇔宇都宮の区間について、完全に系統分離が実施される形となり、東京方面へ行く場合には今後は必ず乗り換えが必要となります。

黒磯方面減便に関しては2000年代から始まっており、約20年間にわたって減便が実施されてきたことになります。特に記憶に新しいのは2019年3月のダイヤ改正をもって、快速ラビット黒磯発着が廃止となり、さらに2020年3月のダイヤ改正でも直通列車の減便が行われました。

今回の運転系統の分離の理由としては新型車両投入ということですが、これまでの過程を見ると利用客減少に歯止めがかからなかったということは明白ではないかと思います。

今回のE131系導入で同区間の全列車がワンマン運転となるため、乗務員の人件費削減となるため1列車あたりのコストが下がると思われます。本数も朝・夕には確保される発表もあるため、両数が短くなり大幅に混雑するということもないようなダイヤにはなっているかもしれません。

同様に日光線でもE131系によるワンマン運転が実施されます。

ダイヤは変更されるのか注目 時間短縮が期待

JR宇都宮線のダイヤは約20年間そのまま変わらなかったダイヤが存在しています。これは国鉄115系車両でも走れるようなダイヤで、通常の列車のダイヤよりゆっくり走るのが特徴でした。

これまで運転されてきた205系電車も国鉄車両の一つで、E231系に比べると速度が遅かったのが特徴の列車でもありました。

今回のダイヤ改正ですべての車両がJR時代に製造されたものとなるため、国鉄時代からの車両が走れるようなダイヤをあえて残すことはしないのではないでしょうか?

そうするとE131系の車両性能に合わせたダイヤ改正になるほか、東京方面との接続が考慮されたダイヤになる可能性があります。

速度がアップするのかどうかはダイヤ改正後に注目をしていきたいところです。

沼津⇔黒磯の長距離グリーン車利用も終焉

今回のダイヤ改正で8両編成が最も長い編成となるため、グリーン車が宇都宮以北に入ることができないため、グリーン車の営業が終了となりました。

2022年3月ダイヤ改正前でも黒磯発の早朝は利用できたものの、下り列車に関しては黒磯行き最終のみとなっており、東京方面から乗ってくる人にとってはほぼ利用ができない列車となっていました。

それでもかろうじて維持がされてきましたが、2022年3月ダイヤ改正で完全に廃止となってしまいます。

これに伴い、宇都宮~黒磯間のグリーン券の販売が無くなってしまうため、きっぷに興味がある方はダイヤ改正前に記念に残しておいてもいいかもしれません。

宇都宮線ダイヤ改正2022年3月まとめ

これまでの内容を改めてまとめると

  • ダイヤ改正で宇都宮線で約20年活躍してきたE231系とE233系電車が宇都宮~黒磯間の普通列車から撤退。5両または10両の運転が無くなる
  • これに伴い、普通列車グリーン車の運転も宇都宮~黒磯で廃止に
  • ダイヤ改正後はE131系によるワンマン運転が実施
  • ダイヤ変更も実施か?実施されればスピードアップも期待
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